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  • 2026.10.19

物流効率化法の施行から半年、企業が確認したい対応と課題

物流効率化法の施行から半年、企業が確認したい対応と課題

はじめに

2026年4月に改正物流効率化法が全面施行されてから、約半年が経過しました。一定規模以上の荷主や物流事業者には、中長期計画の作成・提出や定期報告などが義務付けられ、物流効率化に向けた取り組みが求められています。
特に、2026年度は特定事業者の中長期計画の初回提出期限が10月末に設定されており、対象となる企業にとっては、対応状況を確認したい時期です。
法改正への対応は、必要な書類を提出すれば終わりというものではありません。物流業務の現状を把握し、継続的な改善につなげることも重要です。
本記事では、改正物流効率化法施行から半年が経過した今、企業が確認しておきたいポイントと、今後の物流体制の見直しについて解説します。

物流効率化法の施行から半年、企業に求められる対応

改正物流効率化法では、荷主や物流事業者などに物流効率化に向けた取り組みを求めています。2025年4月から始まった努力義務に加え、2026年4月からは、一定規模以上の事業者を対象とした規制的措置が始まりました。
対象となる特定事業者には、事業区分に応じて中長期計画の作成・提出や定期報告などが義務付けられています。また、特定荷主や特定連鎖化事業者には、物流統括管理者(CLO)の選任も求められます。

特定事業者に求められる計画の作成・提出

特定事業者に指定された企業は、物流効率化に向けた中長期計画を作成し、所管の行政機関に提出する必要があります。
計画では、積載効率の向上や荷待ち時間の短縮などに向けて、どのような取り組みを実施するのかを整理します。現状の課題を把握したうえで、改善策や目標、実施時期などを検討することが重要です。
2026年度の中長期計画の初回提出期限は、特定事業者に指定された企業について、原則として10月末です。2027年度以降は原則7月末が提出期限となるため、対象企業は年度ごとのスケジュールも確認しておきましょう。
なお、特定事業者に該当するかどうかは、荷主・運送事業者・倉庫業者などの区分によって基準が異なります。自社が対象となる場合は、必要な手続きや提出書類を確認し、期限に間に合うよう対応を進める必要があります。

CLOの選任と社内体制の整備

特定荷主および特定連鎖化事業者には、物流統括管理者(CLO)の選任が義務付けられています。
CLOは、物流効率化に向けた取り組みを統括する責任者です。物流部門だけでなく、調達・生産・販売などの関係部門と連携し、全社的な視点から物流の改善を推進する役割を担います。
物流業務は、出荷量や納品条件、在庫管理など、さまざまな業務と関係しています。そのため、特定の部門だけで改善を進めようとしても、十分な効果が得られない場合があります。
対象企業は、CLOの選任状況を確認するとともに、関係部門が連携して課題を共有し、改善策を実行できる体制を整えることが大切です。

企業が今確認しておきたい3つのポイント

法令上の対応状況と提出期限を確認する

まずは、自社が特定事業者に該当するかを確認し、必要な手続きが完了しているかを整理しましょう。
特定荷主の場合、年間の取扱貨物重量が指定基準の一つとなります。運送事業者や倉庫業者についても、それぞれ保有車両台数や貨物の保管量などの基準があります。
対象となる企業は、指定に関する届出やCLOの選任、中長期計画の作成・提出など、自社に必要な対応を確認することが重要です。
また、法令上の対応を進める際には、担当者や提出期限を明確にし、必要な情報を社内で共有できるようにしておきましょう。詳細については、国土交通省などが公表する公式情報や対応の手引きを確認することをおすすめします。

荷待ち・荷役等時間や積載効率を把握する

物流業務の改善を進めるには、現場の状況を把握することが欠かせません。
例えば、トラックが到着してから荷物の積み下ろしを始めるまでにどれくらい時間がかかっているのか、荷役作業にどれだけ時間を要しているのかを確認します。また、トラックの積載率や配送ルート、出荷頻度などを把握することで、効率化できる部分が見つかる可能性があります。
荷待ち時間が長い場合は、納品時間の調整や荷受け体制の見直しが考えられます。積載率が低い場合は、配送計画や荷物の集約方法を見直すことも選択肢です。
こうした情報を継続的に把握することで、改善すべき課題を明確にし、具体的な対策につなげやすくなります。

計画に沿った物流業務の改善を進める

中長期計画を作成した後は、計画に沿って改善を実行し、その効果を確認していくことが重要です。
例えば、配送ルートの見直しや積載率の向上、出荷スケジュールの調整など、取り組みやすいものから進める方法があります。荷主と物流会社が出荷量や納品予定を早めに共有することも、輸送や荷受けの効率化につながります。
また、改善を一度実施して終わりにするのではなく、実施前後の状況を比較し、必要に応じて方法を見直すことも大切です。
法令上の義務への対応と、日々の物流業務の改善を切り離さずに進めることで、継続的な効率化を目指せます。

継続的な物流改善に向けて外部パートナーを活用する

物流効率化に取り組む際、自社の人員や設備だけでは十分に対応できない場合もあります。特に、ドライバーや倉庫スタッフの確保が難しい場合や、繁忙期に業務量が増加する場合には、外部パートナーの活用も検討してみましょう。
例えば、配送業務を外部に委託することで、自社の車両や人員だけでは対応しきれない輸送需要を補える可能性があります。また、倉庫業務を委託することで、保管スペースや入出庫作業などに関する課題の改善も期待できます。
外部パートナーを活用する際は、単に業務を委託するだけでなく、自社の課題や目標を共有し、どのような改善を目指すのかを明確にすることが重要です。委託先と協力しながら、物流全体の効率化につなげていきましょう。

まとめ

2026年4月の改正物流効率化法の全面施行から半年が経過し、対象企業には法令上の対応を進めるとともに、物流業務の改善を継続していくことが求められています。
まずは、自社が特定事業者に該当するかを確認し、必要な届出や中長期計画の提出、CLOの選任などの対応状況を整理しましょう。あわせて、荷待ち・荷役等時間や積載効率などを把握し、具体的な改善策を実行することも重要です。
法改正への対応をきっかけに物流体制を見直し、自社だけでの対応が難しい場合には、外部パートナーの活用も含めて検討してみましょう。

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